労働審判で残業代を請求

問題を解決する際には、対処方法を一つでも多く知っておいた方が状況に応じた柔軟な行動をとることが出来ます。
残業代請求についても同様で、会社側が交渉に応じず、請求書にも反応を示さないからといってすぐに訴訟と決めつけるのは早計といえます。
今回は、訴訟の前にやっておきたい労働審判という制度について詳しく見ていきましょう。労働審判とは、労働者と会社側の間に裁判官と労働審判員という市民が加わった審理形式の話し合いです。
特徴としては、裁判に比べて早期に話し合いが終わるため、残業代をいち早く払ってほしいときに有効となることが多いのです。
また、全部で3回の審判で決着がつきますから、要点を絞り込んだ議論が期待出来るのです。
裁判と異なる点としては、証拠となる書類を第1回の審判の前に全て提出しなければいけないという点です。
いわゆる直接口頭主義と呼ばれるもので、裁判官や労働審判員は事前に配布された証拠を読み込んでいます。
審理では争いの当事者に対して質問がなされ、これに返答する形で議論が進められるのです。
労働審判を実際に行うときは、申し立ての前に詳細な証拠を集めておく必要があることを覚えておきましょう。
裁判と同じく証拠が何よりも雄弁になる世界です。
雇用形態や勤務に関する約款が記された書類はもちろんのこと、具体的に働いていた日時を示す記録や実際に払われた給与明細で未払いの残業代に関する正当性を立証します。
労働審判では残業代請求以外にも、不当な解雇や退職強要に関する異議申し立ても同時に行うことが出来ます。
未払いの残業代以外にこういったトラブルを抱えている方は、こちらの証拠も同時に集めておきましょう。
労働審判では証拠や主張を出し惜しみせず、第1回の審判にすべてを注ぎ込む気持ちで臨んでください。
なぜかというと、労働審判員や裁判官が抱いた心証によっては1回目の審判で決着がついてしまうことがあるのです。
労働者と会社側双方の主張が終わった段階で、今度は話し合いに移ることになります。
お互いの妥協点を見つけるのか、全面的に主張を認めさせるのか。
どのような方針で審判に向かうかは弁護士と相談しておいた方が良いでしょう。
話し合いで決着がついた場合は調停成立として処理されます。
平行線をたどったときは労働審判という裁判官と労働審判員による裁定が下されます。
これに不満があるときは2週間以内に異議申し立てをして、訴訟に移るのです。
もし異議を申し立てることなく、なおかつ審判内容を守らずにいると強制執行によって支払いという流れになるのです。

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